真篠城
まじのじょう

(山梨県南巨摩郡南部町))
最終更新日:2013.6.22

地図

<2013.6.22記>
富士山の周囲を一周ぐるっと回りながらお城を巡るという「富士山まるっとツアー」に組み込んで、お城仲間を募って訪ねていきました。畝状竪堀がある珍しいお城ということで選択肢に取り込んだのですが、畝状竪堀と言われているところに存在する「畝」は水平で、堀というよりむしろそのまま、「畝」。本丸にアプローチしやすいよう、まっすぐなスロープがしつらえられていたり、お城らしさは十分に漂うのですが、どことなくのんびりした感の漂うお城で、参加者の方々からも、
「このお城は、ゆるい!」
という、有難くもないお墨付きを頂いてしまいました。考えようによっては、このお城でしか見ることのできない面白いしかけがいっぱいあって、それだけでも十分に一見の価値があるという見方もあるとは思うのですが、いかんせん、確かにゆるい感じは否めませんでした。
Data
ランク -
土塁、堀
創築:天文〜永禄(1532〜1569)年、武田氏
武田氏、穴山氏
国道52号線沿いの道の駅・富沢を甲府方面に進んだ先、富士川に向かって山が張り出たようになっているところに立地しています。立地としてはいかにもお城がありそうな場所であり、その立地にふさわしく、街道を押さえるお城として武田氏によって築かれたもののようです。武田氏支配時代の終わり頃には、駿河を押さえていた穴山氏の管理下にあったようで、武田氏の滅亡とともに使われなくなった・・というのがざっとした歴史のようです。
お城は緩やかな傾斜の山のてっぺんを本丸として、周囲の広い尾根にのっぺりと曲輪を配しています。そんな尾根の北の端にある三角形の馬出しと、南の方にある畝状竪堀(畝状阻塞)は、このお城ならではの見どころになっています。特に畝状竪堀はそれが水平であるが故に、なんともいえない不思議な景観を作り出しています。また、下の段から上の段に上がるためには、上の段に向かってまっすぐに作られたスロープを上がっていくことができます。一見、あまりにも無防備に見えるこの作りも、このお城ならでは。珍しい見どころの多いお城、道も狭いですが一応直下まで車で行くことができます(私は10人乗りのレンタカーで行きました)し、駐車場もありますし、一度は足を運んでみるとよいと思います。





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