鷲城
わしじょう

(栃木県小山市)
最終更新日:2013.9.28

地図

<2013.9.28記>
桜の祇園城を訪ねた後、鷲神社をあてにしながら鷲城を目指しました。祇園城から近い割には、車で行くと「あれれ」と一瞬迷います。史跡指定でありながら、案内板などが極端に少ないからでしょうか。駐車場もないので、とりあえず鷲神社の参道脇に車を停めて、散策開始です。
鷲神社までは平坦な道のりですが、参道の入り口がどうやら大手門の跡のようで、それなりの表示も出ています。ただそうした細かい配慮は、鷲神社の背後にある空堀と土塁のでかさにかき消されます。築造年代を疑うほどの、深く大きい堀と土塁。見上げるほどの風景に思わずため息をつきながら、もと来た道を引き返すのでした。
Data
ランク -
土塁、堀
創築:応安5(1372)年、小山氏
小山氏
関東の名族・小山氏の本城だったこともあるお城です。全国的にはむしろ無名のお城ですが、古くから国史跡に指定されているあたりに、このお城の格の高さを感じます。応安5(1372)年に小山義政がこのお城を修築した話が残っているようですから、上の欄では「創築」としましたが、もっと古くから存在していたのでしょう。小山氏はいわゆる小山義政の乱によって14世紀の終わりにはいったん滅亡し、鷲城もそこまでの運命だったようです。
鷲城のすごいところは、その空堀の深さとでかさです。いつの時代のものか・・・14世紀のものとは思えないほどの大きな堀と大きな土塁が、まるで鎌のような形で台地を弧状に切り裂いています。この堀だけでも十分に見る価値のあるお城でしょう。近くの祇園城とセットで訪ねたいお城です。





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