中城
なかじょう

(埼玉県比企郡小川町)
最終更新日:2016.9.14

地図

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<2016.9.14記>
比企には素晴らしいお城が多いので、割を食っているお城がいくつも存在します。
中城もそんなお城の中のひとつ。
小川町の市街地のすぐ近くにありながら、その存在すらもほとんど知られていないという残念なお城ですが、現地に行くと堀や土塁の明瞭さにびっくりさせられます。これほどのお城が、街の中に無造作に眠っているのですから、比企という地域は恐ろしい場所だと思います(笑)。
Data
ランク -
土塁、堀
創築:不明
猿尾氏、斉藤氏、山田氏
中城の歴史ははっきりしません。そのせいか、現地でも「中城」としての案内はほとんどなく、万葉集研究の第一人者である仙覚律師にまつわる遺跡と位置づけられています。実際、城内には万葉歌碑がいっぱい立ち並んでいますし。
ただ中城というお城そのものは早くから存在していたようで、断片的な記録を辿ると猿尾(ましお)氏や斉藤氏がお城を守備していたことがわかります。陣屋として使われていたとの説明がなされていることもあるので、現在残る土塁や堀がいつの時代のものなのかは判然としませんが、中城はそんな歴史的背景よりも、明瞭に残る土塁と堀を鑑賞して楽しむお城なのだと思います。土塁には綺麗な横矢が入っていますし、神社の立つ櫓台もかっこよく、神社が櫓に見えてくるから不思議です(笑)。
主郭は現在、テニスコートに占領されています。その割には駐車場がありませんので、車で訪ねる際には近隣の図書館に駐車して、徒歩で向かうのが適切でしょう。





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