鹿島城
かしまじょう

(佐賀県鹿島市)
最終更新日:2016.4.15

地図

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<2016.4.15記>
秋田書店の「日本名城100選」に選出されているお城です。同著は建物があるお城を優先的に選出する傾向があるので、現存城門を二つも持っている鹿島城は選ばれやすかったのでしょう。でもその他の選出は一切ありません。佐賀県の城郭ベスト10にすら入りませんでした。赤門というのは立派に見えるのですが、どうもお城の門っぽくなくて、ここだけを訪ねるという旅は成り立ちそうになかったので、佐賀・長崎のお城を回る際には必ず一緒に回ってこようと思っていました。まあ有体に言えばまるで期待していないお城だったのですが、いざ現地に立ってみると赤門は実に風格があって、石垣も立派で狭いながらも堀もあって、案外立派なお城だったことに驚きました。
本丸は学校になっていますが周辺は公園化されていて、ザリガニか何かを取ろうと無理して堀に落っこちそうになっている子供をきつく叱るお母さん、みたいな図式が周辺の風景と実によく似合っていました。きっと毎日のようにこの堀で遊んでいるんでしょうね。
Data
ランク 「100選」
門(現存)、石垣、堀
創築:文化4(1804)年、鍋島直彜
鍋島氏(鹿島藩、20000石)
佐賀藩祖・鍋島直茂の次男・忠茂が佐賀藩から20000石、もともと領していた下総国5000石の合わせて25000石を領して、佐賀藩の支藩として立藩したのが鹿島藩です。その鹿島藩9代目の直彜のとき、水害の多かった常広城を廃し、幕府と佐賀藩の許可を得て新たに築城したのが鹿島城です。江戸時代も終盤に近付いてからの築城であった上、支藩のお城なので防御性はそれほど高くする必要もなかったはずなのですが、似たような境遇の小城陣屋が跡形もなくほぼ消滅しているのに対し、鹿島城は今でも立派な石垣を残しています。現存する大手門や本丸御門の朱塗りといい、格式の高さを窺わせるお城です。





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