安田城
やすだじょう

(新潟県阿賀野市)
最終更新日:2015.1.21

地図

<2015.1.21記>
新潟県阿賀野市の保田というところに「安田図書館」があります。上の地図でも確かめて頂きたいのですが、地図には図書館の周辺にはっきりと水堀が巡っていて、
「これは行かずばなるまい!」
といわんばかりの"城跡サイン"を発しています。
張り切って新潟日帰り旅行の最終行程にこのお城を組み込みましたが、冬の太陽は沈むのが早く、夕方5時頃には既に写真のような暗さ。本丸跡地にある鉄道公園の踏切がこちらを睨みつけており、寒空の下、虚しさは一層増すばかり。やむなく看板だけを写真に納め、すごすごと帰路に着いたのでした。
Data
ランク -
土塁、堀
創築:安田氏
安田氏、吉竹氏、堀氏(安田藩(のち村松藩)、30000石)
安田城に居住した安田氏は、もともとこの地にあった白河荘の荘官を務めた大見氏の一族で、安田に居住したので安田を名乗るようになりました。15代目の安田堅親の時、上杉景勝の会津移封に伴い安田氏は安田の地を離れることとなり、安田城には村上藩主村上氏の家臣、吉竹氏が7000石ほどの知行を得て居住します。その後、村上藩主が堀氏に変わると安田城にも堀氏の一族が30000石で入りますが、この時点で一国一城令が出され、安田城は城としての運命を終えます。安田を治めた堀氏はその後独立大名として支配地を交換してもらい、安田藩ではなく村松藩となってそのまま明治まで続きます。しかしこの安田城、物理的には新発田城の方が近いのですが、最初は村上藩の飛び地だったんですね。
そんなこんなで安田城は、地味ながら中世〜近世まで意外と長く使われ続けたお城です。一国一城令で壊されたという割には本丸の堀もしっかり残っていますし、地図で見る限りやっぱり立派なお城に見えます。ただ現地に立つと意外とお城っぽさを感じないのは、威圧するような石垣や土塁がなく、ただ堀だけがそこにあるという印象になるからでしょうか。ちなみにカーナビなら、「安田図書館」と入れると便利です。





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