小松城
こまつじょう

(石川県小松市)
最終更新日:2015.12.8

地図

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<2015.12.8記>
小松空港に降り立つのは、この時が初めてでした。空港でレンタカーを借りて最初に立ち寄ったのが、空港からもほど近い小松城。北陸一泊二日の弾丸ツアーの始まりです。
美しい切石で積まれた天守台の他には、これといって目立った遺構もなく、学校と住宅地とに埋もれてしまった小松城は、天守台の周辺に駐車場さえもなく、世の中からも完全に忘れ去られた存在となっているようでした。
天守台に辿り着いた瞬間に、冷たい雨がばらばらっと。
寒い!6月だというのに、なんですか、この寒さは!
前途多難を予測させる、暗雲たれ込める北陸旅行の始まりとなりました。
Data
ランク -
石垣、門(移築)
創築:天正4(1576)年、若林長門守 改築:寛永16(1639)年、前田利常
若林氏、村上氏、丹羽氏、前田氏
もともとは加賀の一向一揆方のお城として築かれ、村上義明や丹羽長重といった有名人が居住していたこともありました。関ヶ原の戦いで丹羽氏が改易されて加賀前田藩の領地に組み込まれた後、元和元年の一国一城令でいったんは廃城となりましたが、前田利常の隠居城として寛永16(1639)年に築城許可が下り、実質的に新城として築かれました。小松城はそのまま前田氏の預かり城として明治まで存在し続けるわけですから、加賀藩の力も大したものだといえるでしょう。
お城は沼沢地の中に本丸が突き出た形となっていたようで、平城ながらなかなかの要害だったようです。現在残るのは天守台とその周辺の石垣くらいですが、石垣の石は金沢城に用いられているものと同じで、切石により優雅に積まれています。このあたり、いかにも加賀のお城という感じですね。
建物としては鰻橋御門が市内の来生寺というお寺に移築されているほか、いくつかの門扉が県内に保管されているようです。





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