志苔館
しのりだて



所在地:北海道函館市志海苔町
最終更新日:2018.6.16
<2017.1.22記>
函館空港からほど近い、というよりは函館空港にくっついているといっても過言ではない距離のところに存在する館です。
空港から歩いて行く分には問題ないのでしょうが、この館の難点は駐車スペースが全くないというところで。大抵のお城は近隣に一瞬ならばなんとかなるスペースがあるのですが、この館には一瞬たりとも何とかなるスペースはありません。車で訪問するには向かない館です(2回目の訪問で、近くの「ふれあい広場」に車を停めればよいことに気づきました)。
志苔館はいわゆる道南十二館の中のひとつで、十二館の中では最東端に位置します。発掘調査の結果、出土した遺物からは14世紀後半〜15世紀前半の館であることが特定されており、道南十二館が存在したとされる時代と一致します。現存する他の館と比較しても特に堅牢な作りとなっており、特に土塁の厚さは特筆ものです。むしろ特異と言ってもよいこの土塁は単なる防御のためばかりでは説明できず、建物を強風から守る擁壁のような役割を付加しなければ説明できないような気がするのは私だけでしょうか。
ほぼ方形の郭内からは計7棟の建物が検出され、概ね3期にわたる立替えが行われていたことが確認されています。また郭外には西側に二重の堀が掘られていますが、こちらも時代によって改築工事がなされているようです。これらは志苔館がある程度長期間使用されていたことを裏付けます。志苔館はコシャマインの乱では落城していますが、乱後も改めて秋田氏-蠣崎氏によって使用され続けたことを示唆しているものでしょう。

<2018.6.16記>
志苔館が続100名城に選定された記念に、改めて志苔館を訪れました。無人の館のどこにスタンプが設置されているのだろう・・・というより、本当に設置されているのだろうか(笑)という不安の方が大きかったのは内緒ですが、ちゃんとありました。館の中の東屋に、スタンプ保管専用の小さな小屋が新設されていました。この小屋、扉の開け方が少々特殊ですが、小さいながらも頑丈に作られていますので、少々の雨風にはびくともしないでしょう。

Data
ランク 続100名城、北海道10位
土塁、堀
創築:14世紀後半〜15世紀はじめ、小林良景
小林氏
志苔館には駐車場がありません。館のすぐ近くまで車で来て立往生したり、無理やり駐車しようとしている車をよく見かけますが、近隣の道路は非常に狭いので無理な駐車は控えましょう。
志苔館と空港との間に、志海苔ふれあい広場という公園があり、そこに立派な駐車場がありますので、車でお越しの際はそちらをご利用頂くと便利です。

志苔館フォトギャラリー





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