高原諏訪城
たかはらすわじょう

(岐阜県飛騨市神岡町)
最終更新日:2013.11.2



<2013.11.2記>
ちょっとお城をかじったことがある方であれば、江馬氏館から見上げた山の上に、こじんまりとしたお城が存在していたことには容易に気づくはず。高原諏訪城はそのくらいわかりやすくそこに存在しているのですが、お城をかじったことがない方から見れば、恐らくそれはただの山でしょう。あんなにはっきり見えているのに。
山の上にある高原諏訪城ですが、尾根の上まで車で行けるので、ほとんど高低差を感じることなく本丸に辿り着くことができます。道路際に車を置いてすぐに見えてくるのが二重の堀切。いきなりお城の中枢に入っているようで、このあたりもお城をかじったことがある方であれば存分にわくわくできるのですが。
本丸はのっぺりとした草むらになっているので、お城っぽいところはもしかしたらこの二重堀切の場所かもしれませんが、本丸に立てば眼下には江馬氏館が見え、館とお城との関係を嫌でも実感することができます。
Data
ランク 「岐阜県9位」
土塁、堀
創築:不明、江馬氏
江馬氏
飛騨の有力国人・江馬氏の館(江馬氏館)の背後に聳える山の頂きに築かれた、詰めの城です。このお城は江馬氏と江馬氏館と運命を共にしています。江馬氏館の項に江馬氏の興亡については簡単に記しておきましたのでそちらをご覧頂くとして、こちらのお城を眺めてみましょう。お城は細長い尾根をすぱすぱと堀切で区切り、間に曲輪を設けた典型的な山城です。県道と接する二重堀切のあたりに通路も通っていたようで、このあたりに技巧的な部分も感じられますが、あとは総じて単純な作りのようです。
このお城のほぼ真下に江馬氏館があり、復元された会所や御殿が手によるように見て取れます。居住地としての館と戦時の詰めの城とを一体で体感できる場所は、(館の復元事例がそれほど多くないので)そうそうないのではないかと思います。江馬氏館ともども国史跡の指定を受けているのも納得。車で行けば容易に本丸近くまで行けますので、神岡にお越しの際にはお忘れなくお立ち寄りください。





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