稲庭城
いなにわじょう

(秋田県湯沢市)
最終更新日:2017.3.31

地図

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<2017.3.31記>
稲庭城には、恐らくこのお城にしか設置されていないのではないかと思われる「スロープカー」なる乗り物が存在します。まあケーブルカーみたいなものなのですが、これに乗れば山頂まで楽々行けるということで、かなり楽しみにしていたのですが・・・
・・・運休でした(がーん)。
仕方なく自分の足で登ってみたら、今度は天守が工事中(笑)。
それにしてもこの模擬天守、どこからどう見ても彦根城です。いわゆる「犬山城系」の模擬天守は全国あちこちにあるのですが、ここまで彦根城を模倣した天守は、稲庭城にしかないのではないでしょうか。模擬天守、ここに極まったり、の感。
お城の遺構は大したことない稲庭城ですが、スロープカーと模擬天守は十分一見に値するお城だと思います。城下の稲庭うどんも美味しいですし。
Data
ランク -
天守(模擬)、土塁、堀
創築:建長年間(1249〜1256)、小野寺経道
小野寺氏
小野寺氏の本城だったお城です。小野寺氏は俵藤太・藤原秀郷を祖とする下野の小野寺郷を出身とする武士で、建久年間に源頼朝から出羽の地で地頭を命じられ、建長年間には稲庭を本拠としたと伝えられます。小野寺氏はそのまま鎌倉、南北朝、室町と生き抜き、戦国時代には横手城を本拠地として大いに栄えましたが、奥州仕置の後に小野寺氏の領内で一揆が起こり、更には隣国から最上氏の侵攻を許す形となり、湯沢城などとともに文禄年間に落城してしまいました。小野寺氏はその後、関ヶ原の戦いを経て全所領を召上げられてしまいます。鎌倉以来の名族としてはあまりに寂しい結末ですね。
現在、二の丸に模擬天守が建てられており、模擬天守とは別に立派な櫓台が残っているためここが主郭だと考えがちなのですが、主郭は更に登った山頂部分にあって、山頂までの道筋には堀切などの遺構も見られます。





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